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外出した帰りに路面電車に乗った。
我が家は岡電東山線の東山終点から徒歩5分なので、車に乗らない私にとっては大事な足である。

338電車は小学生で満員だった。1年生か2年生か。横座りの座席がほぼいっぱいである。みんなリュックサックを背負っているのを見ると遠足の帰りらしい。(後で聞いたところによると、吉備津彦神社に行っていたとか。「吉備津神社」ではなく「吉備津彦神社」というのがいささかマイナー)先生と保護者とおぼしき女性が何人か付き添っていた。おかあさん方は「PTAパトロール中」という札を首からぶら下げていた。今風である。私も子どもの引率で、バスに乗ってデパートへ連れて行ったり、河原へ出かけたりしたことがあるが、当時はあんな札は付けなかった。
暑い日で、子どもたちはかなり疲れていた。低学年のこととて、こっくり居眠りをしている子、それをからかう子などで車内はむんむん、わんわんである。(笑)Tシャツがドロドロに汚れている子もいる。『おかあさんは大変だなあ』とかつての自分とだぶらせて見ていた。

終点まで降りる様子がないことと、制服ではなく私服を着ていることから、うちの子どもたちが卒業したS小学校だと見当がついた。
S小学校は、岡山市立小学校の中でもおそらく一番早く制服が完全自由化された小学校である。私は当時PTA役員をしていて、制服の自由化に関わっていたのでその辺の事情はよく覚えている。名札については、それ以前に新しくなっていた。古い名札は名字が刺繍されたビニール製のものに穴を空けて、学年章やクラス章をはめ込んでいたのだが、新しいものは学校名が刺繍された布に名前を書き、それを透明のビニールホルダーに入れて胸に付けるのである。
電車に乗っている子どもたちの名札はその新しい名札のようだが、何となく違和感がある。『あれ、また替わったのかな』とつくづくながめていると、んん?裏返し?しかも、全員が!ピンときた。これはわざわざ裏返しにしているのだ。

個人情報の保護について敏感になっている昨今である。子どもが巻き込まれる犯罪も増えている。私も以前から、校外での名札着用については賛否あると思っていた。
地域の方々にしてみれば、いつも家の前を通っている子どもたちは親しいものであるし、「○○くん、おかえり」と迎えてもらうのは、親としては嬉しい。しかし悪意ある者に名前が知られるのは、子どもにとって非常に危険なことなのである。子どもは名前を呼ばれると、相手に対する警戒心が緩む。「○○ちゃんのお母さんの知り合いだよ」などと言われると、つい信用してしまう。そういったことを考慮すると、校外では名札を裏返しにするというのも納得できる。

それにしても、どこまで守れば十分なのか。子どもたちがのびのび育つ社会はもうどこにもないのか。裏返った名札に寂しさを禁じ得なかった。