岡山の社会保険労務士です。ストレスチェック実施の外注、就業規則等社内規程の作成業務委託、労務管理、社会保険の手続、給与計算の外部委託、記帳代行、経理のアウトソーシング事業者、新入社員研修、ビジネスマナー・コミュニケーション・メンタルヘルスなどの研修・セミナー・講演を実施しています。

NHK岡山放送局制作の「現場に立つ」はローカル番組ですが、地域で活動する人や問題を取り上げている硬派な番組です。「現場に立つ」番組ホームページ
ナビゲーターは岡山出身の俳優山口馬木也さん。(山口さんは私の高校のず~っと後輩です)
2011年4月にスタートし、月1回のペースで放送されています。
7月5日の第23回は「島で最期まで~笠岡諸島・手づくりの介護~」でした。

SANYO DIGITAL CAMERA岡山県の西部、笠岡市に属する笠岡諸島には有人島が6つあります。近年人口が減少し、高齢化しているのは他の島や山間部と同じです。
しかしかつては介護施設がゼロで、島での生活が困難になった高齢者は本土に渡るしかありませんでした。生まれてからずっと島で生活してきたお年寄りです。気心の知れた人たちとの穏やかな暮らしがすべて断ち切られてしまうのです。
「(本土は)ぎょうさん人がおるけぇ、怖い」というおばあちゃんの言葉が胸を打ちました。

※写真はイメージです。

そんな中、島の人たちが介護を担うべく立ち上がりました。
真鍋島ではデイサービスが、白石島には旅館を改装したグループホームができたのです。
どちらの施設も経営者・スタッフは島民、利用しているのも島のお年寄りです。
昔からよく知っている人たちが介護されたり介護したりしている。
介護される側のことをよく知っているからこそできる介護がある。
そこにかつての日本ではどこにでもあった地域の互助関係を見ることができます。
いくら親しいとはいえ、個人で他人の世話を丸ごと引き受けることは難しい。
しかも、超高齢社会で高齢者の割合がどんどん増えていっているのです。
介護サービスを導入し地域で高齢者のケアをしていく、という発想がすばらしいと思いました。

ただ、私自身の仕事をふり返ってみた時、複雑な気持ちになりました。
私は介護施設や介護事業所でスタッフの方にコミュニケーションや接遇のお話をさせていただいています。
近年、岡山でも医療法人や社会福祉法人系列の施設が増えました。県外資本や他業種参入も目立ちます。
特に際立つのが『サ住』とも呼ばれるサービス付き高齢者向け住宅です。そこで目指すのは、あくまでも『介護サービス』のプロフェッショナルとしてのスキルアップです。
様々なサービス提供者の中から選んでいただくためには接遇面での差別化が欠かせないからです。

しかし、同じ“介護”でも番組で紹介された施設ではまったく事情が異なる。
知り合いが知り合いの面倒を見る、また今後も他地域からどんどん利用者がやってくる可能性は考えにくいという前提において、スタッフに求められるものは何なのでしょうか?
そこで私には何ができるのでしょうか?

介護保険制度は改定を繰り返していますが、そのたびに現場からは不安と不満の声が上がります。
「ただの一度も“改定されてよかった”という声を聞いたことがない」という声も聞きました。
『介護サービス』という言葉でひとくくりにするにはあまりにも多種多様な介護のカタチ。

私はずっとこの世界で働く人たちを支えていきたいと思います。