岡山の社会保険労務士です。ストレスチェック実施の外注、就業規則等社内規程の作成業務委託、労務管理、社会保険の手続、給与計算の外部委託、記帳代行、経理のアウトソーシング事業者、新入社員研修、ビジネスマナー・コミュニケーション・メンタルヘルスなどの研修・セミナー・講演を実施しています。

10月の公開セミナーは「みんなで学ぶパーソンセンタードケア」でした。
パーソンセンタードケアとは“その人を中心としたケア”という意味です。
介護者や施設の都合ではなく、介護される人自身の気持ちや立場を尊重する介護。さまざまな理由や事情から十分に実践されているとは言い難いのが現実です。

“その人”の数だけケアもそれぞれです。
「パーソンセンタードケアとはこういうものだ!」と定義するのは難しいし、決めつけられるものでもないと思います。
そこで今回は参加者みんなで考えてみようというセミナーにしました。

987参加者はグループに分かれ、まずは自己紹介。
ロールプレイやゲームを通じて積極的にコミュニケーションをとっていきます。
まずは「今やりたいこと、行きたいところ、ほしいもの」などを自由に書いてもらいました。

 
988次に「年をとると失ってしまうもの」をみんなで考えました。
『体力』『気力』『夢』『健康』『家族』・・・。『髪の毛』なんていうのもありました。(笑)
その中で「周囲のサポートや環境が整えば失わずにすむもの」を選び出していきます。
すると、体力や健康を維持することは困難でも精神的なものを残すことは可能だと気づきました。

今まで認知症の高齢者の“困った”言動は「問題行動」と呼ばれ、解決すべきものとされてきました。
しかし、それらのほとんどは高齢者にとって必然であり、困っているのは本人より周囲の人間であることから、現在ではBPSD ( Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia )「痴呆の行動と心理症状」と呼ばれています。

持ち物を隠したことを忘れ「盗られた」と騒ぐ。
入浴を嫌がり不潔な状態でも頓着しない。
食事をしたことを忘れて何度でも食べたがる。
汚れた下着や汚物を引き出しなどに隠す。
「窓の外に誰かいる」とおびえる。
徘徊する。

認知症になると現れるこれらの症状は周囲の人間、特に介護者には大きな負担になります。私もずいぶん辛い思いをしました。
しかし、その負担をのぞくために結果として高齢者本人の思いや要求を否定してしまうことが許されていいはずはないと、自分自身の反省を込めて思います。

介護職や家族を介護している人に限らず、この社会に生きる者すべてが考えていかなければならない問題だと思います。